元々、東京都渋谷で生まれ育ち、親も都会出身で田舎がありませんでした。
高校の時、親が千葉の館山に別荘を購入したことをきっかけに都会以外の暮らしを知って、漠然といつかはこんな場所に住みたいと思っていました。
それが、大人になり、オーストラリアにワーホリに行った影響もあり、都会で働き詰めになるのではなく、海の見えるところで自分の好きなお店を開きたいという具体的な目標に変わりました。
青山の本屋で田舎暮らしの本に出会い、そこに掲載されていたこの物件に一目惚れし、即決断したのであまり悩んだりしていませんでした。
実際現地に来ると、海が一望でき、庭の梅が美しくさらに好きになりました。
ただ中古住宅の改装費がかかるので、自分達で出来るところは手作りでやったりしました。これは滅多にできない経験で楽しめましたし、親はむしろ後押ししてくれて、カフェ、ガラス工房の手作りリフォームを手伝ってくれました。
芸術系の学校に通っていたこともあり、いつかは海の見える場所でガラス工房をやりたかったという夢が実現しました。移住するなら中古物件の床貼りや壁塗りなども自分でリフォームしたかったので、ちょうど良い所を見つけました。 そして町の方々が優しくて、その温かさに触れ合えたことも本当によかったです。
台風の時は風が強すぎます。そういったことも自分で対策したりするのが大変ですが、楽しさもあります。
学生時代から、高層ビルやマンションにずっと囲まれて暮らすことには疑問がありました。よくスローライフの本を読んで、いいなと漠然と思っていました。
私の場合は、自分でカフェと工房を経営しているので、自分で時間を作ることができるのが良かったです。また、木の実や果物なども庭で採れるので、料理に活かしたり、インテリアで飾ったりお金をかけないでも楽しめる材料はたくさん転がっています。
自分達でリフォームする際、ご近所の方に地元の大工さんを紹介してもらい、教えてもらいながら一緒に施工したことですね。
母も毎日夜遅くまで手伝ってくれて、2人で未完成の家の中で、簡易コンロで食事をしたりして日常生活ではできない楽しさがありました。
施工後も口コミでカフェに地元のママさんや時には海外からの観光客の方もいらしていただくことも多く、嬉しく感じています。
特には無いですが、車生活が基本になるので慣れない人は大変かもしれません。
私は直感でこの生活を選んだのですが、好きな場所で好きな仕事をしながら生活できることは本当に幸せだと思います。苦手なことは人それぞれ違いますが、デメリットでよく言われることも考え方次第かなと思っています。
色々な生活の仕方がある中で、自分の望みを実現することもできるということをお伝えしたいですね。